海外キャッシングのレートは利用しているカードブランド(VISA、マスター、JCB)ごとに異なります。
市場のレートは毎日変動するので、カードブランド各社が独自で基準となるレートを決めています。
そのレートの応じて、海外キャッシングを利用した日の金額を換算して計算される仕組みです。
海外キャッシングを使うときは、現地通貨なのでついつい使いすぎてしまいがち。
利用する金額に応じた日本円での支払額をあらかじめザックリとでも計算できるようにしておくと、支払いにビクビクしなくても済みますよね。
僕自身もはじめて訪れる国で海外キャッシングをするときには、現地通貨に対しての日本円の支払額がすぐにイメージできなかったので不安になることがよくありました。
- 海外キャシングのレートはどう計算されているのか?
- ここでは海外キャッシングをしたときにレートがどうなっているのか?
- 海外キャッシングのレートを安くする方法
について、解説します。
海外キャッシングのレートの計算方法
海外キャッシングを利用した際の支払い額を知るためには、レートがどのように計算されるかを知っておかなくてはなりません。
レートがどのように計算されているかが分からないと、利用金額に対しての支払額がどれくらいになるかが分かりません。
1円単位まで正確に知っておく必要はありませんが、ザックリとどれくらいの支払額になるかが分かっていれば、安心感があります。
利用額に対しての支払金額がイメージできないと、支払い日までビクビクしながら過ごすことになってしまいます。
特に、はじめての海外キャッシングを利用するときや、はじめての国では現地の通貨に対しての日本円が頭の中ですぐに計算することができません。
ですので、海外キャッシングのレートがどのように決められているかを知っておきましょう。
レートは毎日違う
海外キャッシングのレートは、その日の市場レートに合わせて変わります。
市場レートは毎日少しずつ変動するので、毎日少しずつ違います。
有利な日(日本円が強い)もあれば、不利な日(日本円が弱い)もあります。
とはいっても、為替レートを海外旅行中にコントロールできるワケではないので、必要な日、必要な時に海外キャシングをすればOKです。
例外的に長期滞在の場合には、多少有利不利な日程を考えながら海外キャッシングをすることもあります。
レートはカードブランドごとに違う
海外キャッシングのレートはカードブランドごとに異なります。
カードブランドとは、VISA、マスター、JCBといった国際ブランドの事です。
カードの券面(表面)を見ると、いずれかのロゴが入っているのですぐに分かります。
各カードブランドのレートは、市場レートに対して手数料を加えて算出されています。
手数料は各社、通貨ごとに違います。
ほとんど変わらない通貨もあれば、通貨によってものすごく手数料に開きがある事もあります。
傾向としては、メジャー通貨(USドル、ユーロなど)には3社ともあまり開きはありません。
マイナー通貨(台湾ドル、韓国ウォン、タイバーツなど)では開きが大きく、マスター、JCBの順にレートが有利で、大きく開いてVISAとなります。
さらにマイナー通貨の中でも流通が少ないインドネシアルピア、トルコリラなどではさらにレートの差は大きくなります。
USドルを使う、ハワイやグアムといった国に「しか」行かないのであればカードブランドはVISAで全く問題ありません。
なのですが、アジア圏やマイナー通貨を使う国「にも」行く機会があるのであれば、海外キャッシングはレートが最も有利なマスターカードブランドがオススメです。
レートの計算方法
レートの計算式は自体はシンプルです。
「その日のレート」×「利用金額」=支払いレート
となります。
たとえば、レートが1ドル110円であれば、海外キャッシング100ドルを利用すると、支払額は11,000円となります。
市場レートはgoogleを使うと便利
市場レートはgoogleを使うと簡単に知ることができます。
googleの検索ボックスに現地通貨の金額を入れるだけです。
たとえば、「100ドル」を入力すると、現在のレートに基づいて「円」に単位を変換してくれます。
海外キャッシングのレートは、市場レート+両替手数料
なのですが、海外キャッシングでは市場レートに各社の両替手数料が加わります。
ですので、算出方法に少しコツが要ります。
海外キャシングのレートは毎日変わるので、利用日のレートを見なくてはなりません。
海外キャシングのレートは毎日更新されますが、原則として翌日にレートが更新されます。
ですので、利用日の翌日にレートが確認できると覚えておけばOKです。
海外キャシングの為替レートを知る方法
海外キャッシングの正確なレートを知るには、カードブランド各社のレートを知る必要があります。
各カードブランドが、海外利用時のレートを公開しているページがあるので、それらを利用します。
VISAブランドの海外キャッシングのレートを知る方法
VISAカードの海外キャッシングレートは、こちらのページで見ることができます。
ページを開いたら、各項目を入力していきます。
- Amount – 利用金額
- Bank fee – 銀行手数料
- date – 利用日
- Card currency – カードの通貨
- Transaction Currency – 利用通貨
「Calculate exchange rate」(両替レートを計算する)をクリックすると、レートを日本円に換算した金額が表示されます。
VISAはレート自体が表示されず、両替額のみが表示されます。
ですので、日本円を利用金額(ドル)で割ると、2/26日のレートが111.25円だということが分かります。
11124.887500÷100= 111.25
マスター
マスターカードの海外キャッシングレートは、こちらのページで見ることができます。
Foreign Currency Exchange Rate Calculator
ページを開いたら、各項目を入力していきます。
- Transaction Date – 利用日
- Bank fee – 銀行手数料
- Select Transaction Currency – 利用通貨を選択
- Select Your currency – カードの通貨を選択
- Transaction Amount – 利用金額
「Calculate」(計算する)をクリックすると、レートを日本円に換算した金額が表示されます。
マスターではレートと両替金額の両方が表示されます。
マスターのレートは111.08です。
JCB
JCBの海外キャッシングレートは、こちらのページで見ることができます。
JCBは選択式の換算ツールでは無く、リスト表示で毎日更新されます。
JCBのUSDドル→日本円レートは111.14です。
一覧のリスト表示で見やすいのですが、見逃してしまうと過去の履歴を見ることができませんので請求金額が確定するまでレートを確認することができなくなってしまいます。
ですので、海外キャッシングを利用する時点で確認しておく(スクリーンショットを撮っておく)ことをオススメします。
海外キャッシングのレートを安くする方法
今回の例ではメジャー通貨のUSD(USドル)をサンプルにしたのでレートの開きはあまり感じませんでした、マイナー通貨を見比べてみるとレートがかなり大きく変わります。
各社の基準レートの違いは、両替手数料の上乗せ分の違いです。
海外キャッシングのレートを安くするには、両替レート自体が安いカードブランドを選択するのが賢い選択です。
ドルやユーロといったメジャー通貨を数年に一度、少額利用する程度ならあまり差はでませんが、マイナー通貨を利用するのであればレートの良いカードブランドを利用するようにしましょう。
一番安いのはマスターカード
海外キャッシングのレート(両替手数料が安い)が良い順番は以下の通りです。
- マスターカード
- JCB
- VISA
通貨によっても多少上下しますが、安定してレートが良いのがマスターカードです。
下にあるのは、2/8日のタイバーツの市場レートと、各社の海外キャッシングレートを比較した表です。
為替レートTHB(タイバーツ)2/8 | |||
---|---|---|---|
市場レート | 3.49 | – | – |
VISA | 3.53 | 0.04 | 1.28% |
master | 3.50 | 0.01 | 0.31% |
JCB | 3.52 | 0.03 | 1.00% |
マスターカードが市場レートに対して0.31%の両替手数料しかかかっていないのに対して、VISAカードでは1.28%もの両替手数料がかかります。
どちらも空港や街の両替所とは比べものにならないくらい良いレートではありますが、どうせ使うなら少しでもレートの良いカードを使いたいところです。
隣で同じように海外キャッシングをしている友人よりも悪いレートだと考えてしまうのも気分の良いモノではありません。
どうせ海外キャッシングを使うなら、良いカードを使っておきましょう。