海外旅行に行くなら、海外旅行保険は必要です。
海外でのトラブルは思ったよりも身近で、頻繁に起こっています。
旅行先でのトラブルに神経質に怯えながらでは満足に楽しむことができません。
なにより、同行者がいた場合には気を遣い、気を遣わせる事になってしまうのはイヤですよね。
正直に言うと、僕自身は海外旅行にちょくちょく行き始めた頃は海外旅行保険に入っていませんでした。
というのも、旅行期間も数日だし、治安も悪くない観光地に行くだけだから危険も無いだろうから大丈夫だと考えていたのが理由です。
ところが、海外の病院では保険が効きません。
旅行中にケガや病気で病院のお世話になると、ちょっとした風邪や腹痛などの体調不良でも軽く数万円はかかってしまいます。
病気やケガ、盗難といったトラブルにスマートに対応してくれるのが海外旅行保険です。
毎月のように海外旅行に出かけるようになって、必要性がちゃんと理解できるようになりました。
海外旅行保険が必要な2つの理由
必要な理由1.海外旅行保険は必要な一番の理由はトラブルに遭った時に多額の現金を失うから
海外旅行保険が必要な一番の理由は、
「何かあったときに多額のお金がかってしまうから」です。
具体的に海外での「何か」とは、
- 予期せぬケガ
- 予期せぬ体調不良
- スリや盗難被害
- 所持品の破損
- 他人にケガをさせたりモノを壊してしまう
といった状況が挙げられます。
ケガや病気で病院にかかることになれば軽く数万円の治療費が必要になります。
周りの景色が気になる観光地では気が緩みやすくなるので、スリや盗難の被害にも遭いやすくなります。
必要な理由2.海外のトラブルのほとんどは自分では対応できない
海外旅行保険が必要なもう一つの理由としては、海外旅行中のトラブルのほとんどは自分ではなんともできないからです。
ケガをしたり急な体調不良でパニックになっている時に、トラブルの状況や病気の症状や状態を英語で伝えることを想像するだけで寒気がしてきますよね。
また、英語がものすごくデキる人なら問題はないように感じるかもしれませんが、アジア圏は都市部でも英語が通じないことがあります。
日本では当たり前のように使っている緊急ダイアルである「110、119」も国によって違います。
ネットがあるから大丈夫だと思っていても、
ツアーでの参加なら大丈夫だと思うかもしれませんが、添乗員やガイドはただの通訳。
トラブルを補償してくれるわけではありません。
つまり、海外で予想外のトラブルが起こると、対応しようとするだけでパンクしてしまうんです。
保険が効かない海外の病院
海外旅行保険は、旅行先でケガや病気で病院治療が必要になった場合に、
- 日本語が通じる病院の紹介
- 救急車の手配
- 治療費用の立て替え
をしてくれます。
英語で救急車の手配をしたりケガや病気の症状を伝えたりするのは想像以上にタイヘンです。
緊急時にはスマホの翻訳アプリを使ってナントカなるものではありません。
また、海外の病院では健康保険が効きませんので、費用が全額負担となります。
治療費をザックリとイメージにすると、
アジア圏であれば日本の3倍から5倍程度の請求額(※健康保険は3割負担)。
アメリカ圏やヨーロッパ圏ではそれよりも高額で、私費治療の病院をイメージすると分かりやすいと思います。
日本語が通じない病院や警察
本来であれば、トラブルの際に頼りになるのが病院や警察。
なのですが、英語圏以外の海外では思っているよりも英語が使えないことが多いです。
日本人や日本語が話せるスタッフがいるといわれている病院のほとんどが費用の高い私立系の病院。
公立の病院では英語がまともに通じない医師もいます。
盗難やトラブルでお世話になる警察でも、警察官全員が英語を話せるわけではありません。
海外旅行保険はフリーダイヤルの日本語で話せる緊急サポート窓口が各国に用意されています。
病院が必要な時や盗難に遭ってしまったときにはまず電話。
日本語が通じる病院を紹介してくれたり、警察での対応を教えてくれるので安心です。
ほとんどの国は日本に比べて治安が悪い
海外旅行保険が必要なのはトラブルが起きたときだけです。
日本に住んでいるとスリや盗難に遭うことが自体が稀なのでトラブルの想像が付きませんが、海外では日本人の観光客は狙われやすいターゲットのトップリスト。
たとえ油断しているつもりは無くても、常に狙われています。
特に観光地でキョロキョロしていたりスマホの地図を見ながら歩いている日本人はものすごく目立ちます。
治安が良いと言われている国でも、そのほとんどが日本よりも治安が悪い国です。
安全な都市ランキングでは大阪が世界第3位、東京が7位です。
最も安全な都市ランキング(CEOWorldMagagine)
私たちが常識的に問題無いと思っている行動も、海外では普通では無いこともあります。
たとえば、レストランやカフェでカバンを置いたまま席を立ったり食事中にスマホをテーブルに置いたままにするのは日本ではよく見る光景。
なのですが、特にアジア圏の国やヨーロッパの国ではあり得ない行動です。
気を付けている「つもり」でも起こってしまうのが海外でのトラブル。
だから、海外旅行保険が必要なんですね。
海外旅行保険のお世話になる人は29人に1人
それでも気を付けていれば自分は大丈夫と思ってしまいますよね。
なのですが、実際に事故に遭っている人の数から考えると少し慎重に考える必要があります。
保険加入者のうち、保険のお世話になる人は、29人に1人。
確率でいうと3.42%です。
数字だけ見る分には結構な確率だと感じるのではないでしょうか。
実際にトラブルに遭う可能性は実際にはもっと少ないのだろうと思います。
というのも、データは保険加入者の中での話なので、積極的に保険を使っていると考えられるからです。
そもそも海外旅行保険に入ってない人は計算に入っていないので、本当に海外旅行保険が必要な状況で保険を使っている人はかなり少ないと思います。
海外旅行保険が必要なのは地獄を避けるため
とはいえ、いくら実際にトラブルに遭う可能性が低いと言っても、ゼロではありません。
万一、海外で事故に巻き込まれて病院の治療費が数百万円、場合によっては数千万円の請求になってしまったらアンラッキーでは済みません。
故意ではなく他人をケガさせてしまって数千万円の損害賠償請求をされることになってしまったら一瞬で人生が180度ひっくり返ります。
病院での数百万の請求も、損害賠償の数千万もどちらも実際に起こっている事故です。
万一にでも、自分に起こってしまった時の事を考えると、海外旅行に海外旅行保険ナシで行く危険性がよく分かると思います。
海外旅行は必要なものだけあればいい、必要な項目と必要額は?
海外旅行保険が必要とは言っても、高額な全部入り保険に加入する必要はありません。
海外旅行保険の中には、必要な保険(項目)もあれば、あまり必要でな保険もあります。
もちろん、あらゆる保険に加入しておくのが安心ではあるのですが、海外旅行保険の内容と保険料は正比例します。
ですので、まずは本当に必要な保険だけを知っておく必要があります。
その上で、自分にとって不必要な保険が入っていない、もしくは省くことで保険料を安くして節約をすることができます。
海外旅行保険に必ず必要な4つの保険(項目)
海外旅行保険のなかでも、特に必要な保険は
- 傷害損害保険 – ケガ
- 疾病損害保険 – 病気
- 携行品損害保険 – 所持品の盗難・破損
- 損害賠償責任保険 – 他人にケガ、他人のモノを壊す
の4つです。
なぜかというと、統計上で海外旅行保険が必要になる旅行中のトラブルの約50%がケガと病気、そして約30%が所持品の盗難や破損に当てはまるからです。
つまり、トラブルが起こってしまうとヤバい時の保険は優先順位が高いので、必ず必要な保険となります。
海外旅行保険に必要な補償額は?
クレジットカードなどの海外旅行保険を見ると、海外旅行保険補償額○○千万円とか、1億円、と記載してあることがあります。
あれは、合計金額なので全くアテになりません。
重要なのは、
「個別の保険の保障額上限がいくらなのか」
になります。
海外旅行保険に必要な保障額は旅行先の国によって異なります。
最低限確保しておきたい補償金額の目安としては、必ず必要な4つの保険に対して、
アジア | ヨーロッパ | アメリカ | |
---|---|---|---|
傷害治療費用 | 300万円 | 300万円 | 500万円 |
疾病治療費用 | 300万円 | 300万円 | 500万円 |
携行品損害費用 | 20万円 | 50万円 | 30万円 |
損害賠償責任費用 | 2000万円 | 5000万円 | 5000万円 |
となります。
ほとんどの保険会社の海外旅行保険ではこの補償金額を満たしていますが、クレジットカードの海外旅行保険を使う際には最低限これくらいの補償金額を持っておく必要があると考えています。
あくまで最低限確保しておきたい補償金額の目安なので、初めての海外旅行や慣れない土地に行く場合には補償を厚くしておくと安心です。
海外旅行保険の死亡保障や航空機遅延補償は必要?
海外旅行保険を見ていると、様々な保険項目が出てきます。
その中でも本当に必要かどうか悩んでしまうのが、
- 死亡保険
- 航空機遅延補償
の2つではないでしょうか。
死亡保障は必要か?
死亡保障とは、飛行機の事故や旅行先で発症した病気が原因で死亡したときに補償される保険。
傷害死亡保険と、疾病死亡保険が分かれていることが多いのですが、ほとんどが傷害死亡保険、つまりケガなどが原因で死亡したときに補償される保険です。
個人的な意見では、傷害死亡保険を持ってはいますが必要だとは思っていません。
クレジットカードに傷害死亡保険が勝手に付帯しているので保険を持っていることにはなっていますが、自ら死亡保険を付けることはありません。
海外旅行保険が付帯するクレジットカードの多くに傷害死亡保険が付帯しているので、ほぼ起こることがない死亡保険はクレジットカードだけで十分だと考えています。
航空機遅延補償は必要か?
航空機遅延補償は飛行機が遅延、欠航したときに補償される保険。
天候やトラブルによって飛行機が遅延や欠航したときには、宿泊費が必要になったり予約済みのホテルをキャンセルする必要が出てきてしまいます。
ですので、
- 自分でホテルを取っての旅行
- 乗り継ぎ便が夜便を含む
といった場合には、持っておくと安心な保険ではあります。
飛行機の遅延や欠航あまりあることではありませんが、日本では少なくとも2回、台風のシーズンと雪のシーズンがあるため、自分でホテルを取っての旅行だと欠航がそのまま1日分のホテル代金の損失となってしまいます。
乗り継ぎ便が夜の場合も、遅延や欠航で翌日の便に振り替えになってしまうことがあります。
その場合、航空会社はホテルを用意してくれず宿泊は実費での負担となります。
ですので、航空機遅延補償からホテル代を補償してもらうことが可能です。
海外旅行保険を無料で手に入れるには
海外旅行保険はクレジットカードに付帯する海外旅行保険を上手に使う事で、ほぼ無料で使い続けることができます。
僕自身、昔はお金に余裕が無かったのでどうしても海外旅行保険代をケチって未加入のまま海外旅行に出かけてしまっていました。
また、海外では慎重になるし健康にも問題が無いので自分は大丈夫だろうと考えていたところもあります。
今では年に10回くらい海外に出かけるようになりましたが、毎回海外旅行保険に加入しています。
正確いえば、空港やネットで保険会社の海外旅行保険に加入しているのではなく、クレジットカードに付帯している海外旅行保険をうまく使っています。
そのため、実質的に海外旅行保険に使う費用はゼロ円で海外旅行に必要な保険を手に入れています。
とりあえず空港でお金を払って入っておけばOKな保険会社の海外旅行保険とは違い、クレジットカードの海外旅行保険は少しクセがありますが、いくつかのポイントだけを押さえれば誰でも使う事ができます。
使えるカードの選び方さえ覚えてしまえばあとはカードを持っておくだけで365日いつ海外に出発しても海外旅行保険が適用になるので超便利です。